メタバースとVRツアーの違い~それぞれのメリット・デメリット~

2023/11/21

VRコンテンツの導入を考えておられる企業様とって、最初の手がかりというか、何から導入すれば良いのかはとても悩ましい問題だと思います。

よく耳にするのは「メタバース」ですが、どういうものか分からないし、そもそも必要なのかも分からない……。

当方の見解としては、VRヘッドマウントディスプレイのような没入感のあるVR体験が出来る環境が一般に普及していない現状で、メタバースの導入には多くのハードルがあります。

もっとアクセスが簡単で、気軽に体験出来る「VRツアー」という方法もありますので、比較の上、ご検討いただければと考えております。

メタバースとVRツアーの違い

メタバースは、インターネット上に作られた仮想空間で、自分の分身であるアバターを操作して散策したりコミュニケーションを取ったりするためのシステムです。

一方、VRツアーは、自由に世界を動き回ることは出来ませんし、アバターでコミュニケーションを取る機能もありません(カスタマイズでつけることは可能ですが、過剰な機能になってしまう可能性があります)。

が、周囲を見回して雰囲気を感じたり、その場にいるような臨場感を味わう点に関しては、十分であると感じます。

特に当方が提案させていただくVRツアーのパッケージは、Meta QuestのようなVRヘッドマウントディスプレイにも対応しており、あまりVRに触れたことのない方にとっては、インパクトのある体験が出来ると考えています。

メタバースとVRツアーにはそれぞれ特徴があり、一概にどちらが良いと比較することは出来ませんが、参考までに当方が考えるメリットとデメリットをご案内させていただければと思います。

VRツアーのメリットとデメリット

まずVRツアーの特徴としては、360度パノラマ写真を用いるため、比較的安価に導入出来るのが魅力です。内容にもよりますが、メタバースの十分の一以下の費用で制作が可能です。

また、チャットやアバターといったリッチな機能はありませんが、その分、シンプルに「世界を体感する」という目的に集中することが出来ます。

ユーザー様は、複雑なシステム、読み込みに長い待ち時間を必要とするコンテンツには、体験する前から身構えてしまうものです。
現状のVRは黎明期であり、そもそもVRコンテンツに興味を持つ人はそれほど多くありません。そのような状況の中で、リッチすぎるコンテンツというのは敷居が高いと当方は考えています。

VRツアーのメリット

  • 360度パノラマ写真を用いるため、比較的安価
  • 機能を絞り込んでいるため、煩わしさがなくシンプルに体験が可能
  • 導入、保守、運用が簡単(高機能なサーバーやランニングコストを必要としない)

VRツアーのデメリット

  • 3Dモデルで世界を構築していないため、細部まで散策は出来ない
  • アバターやチャットのようなリッチな機能がなく、誰かとコミュニケーションを取ることは出来ない
  • サービスによってはVRヘッドマウントディスプレイに対応していない(PC、モバイルのみ)

VRツアーは、リアルや仮想の空間を簡易的に体験するためのシステムで、そもそも誰かとコミュニケーションを取るようなことは想定されていません。

逆に言えば、VR空間で人どうしのコミュニケーションが必要であるならば、メタバースの方が良いということになります。

メタバースのメリットとデメリット

メタバースの特徴としては、「仮想空間で、アバターを操作して散策したり、人とのコミュニケーションを楽しむ」だと当方は考えています。

知らない世界、現実には存在しないファンタジックな世界を散策するのは、それだけでとても楽しい体験です。ソーシャルVRの代表格である「VRChat」を少し遊んでみれば、その可能性に驚かされます。

ただ一方で、メタバースのようなコンテンツはまだまだ一般的ではないというのが、導入の際に考えなくてはならない一番のポイントになります。

メタバースは将来的には身近な存在になると予想されますが、現時点では、良くも悪くもマニアックな趣味と言えるのではないでしょうか。

それでも、制作に時間がかからず、ある程度の予算で導入出来るのであればやってみたいと考える方は少なくないと思います。
が、現状は、制作に多くの費用(数百万円から数千万円)がかかり運用コストも重いので、導入に踏み切るには余程の算段が必要になるのではないでしょうか。

メタバースのメリット

  • 3Dモデルで世界を構築するため、仮想世界を細かい部分まで体感出来る
  • SNSのような機能を持ち、人とのコミュニケーションを取る環境が整っている
  • 現実では不可能な体験が出来る(メタバースでしか体験出来ないことがある)

メタバースのデメリット

  • まだまだVRが普及していないため、体験の敷居が高い
  • 人との交流を求めないユーザーには負担になる
  • 導入、保守、運用が複雑でコストがかかる

大抵の場合、メタバースは高機能です。
その分、導入や保守にお金がかかりますし、そもそも、そのようなリッチな機能は必要とされていないかもしれません。

目的とコストが釣り合っているか、費用対効果はあるか、体験するユーザー様に負担がないか、などは考える必要があるのではないでしょうか。

メタバースとVRツアーのどちらが適切かは目的による

以上、簡単にメタバースとVRツアーの紹介をさせていただきました。
どちらもVRで世界を体験出来る良い方法ですから、どちらが良い悪いというのではなく、目的に合った方を選ぶのが大事です。

VRを導入しようと考えておられるからには、何か課題や目的があるはずです。
それを達成するにはメタバースとVRツアーのどちらが適切か、費用に見合うのはどちらか、等を検討すれば、目的の達成に必要なものが見えてくると思います。

もし当方のVRツアー制作サービスがお力になれそうであれば、ぜひ一度、お気軽にお問い合わせ下さいませ。

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