WebVR、WebXRとはどういうものか?
Meta QuestのようなVRヘッドセット等、VRに対応したデバイスが普及し始めている現在、様々なVRコンテンツが発表されています。
訪れたことのない場所を体験したり、現実には存在していない世界を歩き回ったり。
YoutubeでもVRに対応した360度パノラマ動画がたくさんありますし、ゲーム、バーチャルSNSなど、内容は多岐にわたります。
それらのコンテンツを体験するには、いくつかの方法がありますが、当方が今後に期待しているのが、「WebVR(WebXR)」です。
今回は、WebVRについて紹介させていただきたく思います。
WebVR(XR)とは
WebVRを一言で説明するなら、現状は「ウェブブラウザでVRコンテンツを体験する」になると思います。
ウェブブラウザとは、マイクロソフトエッジ、Googleクローム、サファリ、ファイヤーフォックスなどですね。PCだけではなく、スマホやタブレットなどモバイル機器も同様です。
多くのVRコンテンツは、Meta Questなら専用のストアで購入したり、それぞれのプラットフォームでアプリを入手して、デバイスにインストールする形が多いです。
そのやり方ももちろんメリットがありますが、アクセスの簡単さや手軽さを考えるのなら、ウェブブラウザでホームページを見るような感覚でVRを体験するのがマストだと当方は考えています。
VRヘッドセットに対応した環境を整えて、アプリを入手して……という手順は、なじみがない人にとっては少し敷居が高いかもしれません。
アプリとWebVR(WebXR)との違い
アプリとWebVRの違いが何かといえば、やはり「インストールが必要かどうか」という点が大きいと思います。
VRに限らず、「少し体験してみたいけどわざわざアプリをインストールするのは面倒くさい」とアプリのインストールを辞めたという経験は、多くの方が持っておられるのではないでしょうか。
ちょっとしたことですが、アプリは体験するまでの敷居が高い、と当方は感じています。
その点WebVRであれば、アプリのソフトウェアをダウンロードして、インストールして、その後も管理して、といったこともなく、ウェブブラウザでアクセスすればすぐに体験可能です。
この手軽さが何よりも魅力です。
ただ、これはどちらが優れていると単純に比較出来るものではなく、用途や目的が違うというのが正解かもしれません。
現状では、アプリの方がWebVRよりもリッチな体験が可能ですし、一度インストールしてしまえば、わざわざブラウザを起動する必要もなくすぐに体験出来ます。
何事もそうですが、一長一短ありますね。
WebVRのメリット
WebVRのメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。
- アクセスが簡単
- クロスプラットフォーム
- 公開が簡単
上でも紹介しましたが、WebVRのメリットは何と言っても「アクセスが簡単」ということになると思います。
そして、「ウェブブラウザでアクセス出来る環境であれば体験可能」というのも大きいですね。
アプリであれば、Meta QuestならMeta Quest、PICOならPICO、PCでのVRならSteamなど、プラットフォームごとに入手先が違います。そして、自分がやりたいゲームが自分の持っているVR環境に対応していなければ体験することが出来ません。
が、WebVRに必要なウェブブラウザなら、スマホやPCを持っている人ならほぼ100%入っていますよね。誰もが体験出来るクロスプラットフォームというのも、WebVRのメリットと言えます。
また、アプリであれば、Android、iOS、Meta、PICO、Steam等々、それぞれのプラットフォームやストアに申請して配布の許可をもらう必要があります。
これは思った以上に手間がかかりますし、運用側の立場としては、Webサイトのようにサーバーにアップロードすればすぐ公開出来るという点も、迅速かつ低コストで良い部分ですね。
WebVRのデメリット
ただ一方で、WebVRには制約が多いというのも事実です。
- 処理能力が限られるためリッチなコンテンツは難しい
- インターネットへのアクセスが不可欠で、通信環境によっては動作が不安定になる
まず、WebVRはウェブブラウザの性能に依存するため、自由でリッチな表現が難しいというのが難点です。
当方が提供している「VRツアー」のようなコンテンツであれば機能も限られていますし全体のボリュームも小さいですが、高度なゲームなどは、WebVRよりもインストール型のアプリの方が適しています。
また、インターネットに接続して通信することが前提になっているため、通信環境が悪ければ動画が不安定になるのも懸念事項です。
これは通信が必要なアプリでも同様なのですが、アプリの場合は、コンテンツに必要な3Dモデルや画像データなどを持っておくことが出来るため、通信が必要なデータも限られます。
が、WebVRでは、全てのデータを通信によって読み込む必要があるため(一度アクセスすればキャッシュとして残りますが)、通信環境に左右される部分がアプリよりも大きい印象です。
現時点では5G回線の通信スピードもあまり早くないので、5Gの性能の向上もWebVRの普及に必須であると思われます。
手軽に多くの人に体験してもらいたければWebVR(XR)が適している
以上、今回はWebVRについて紹介させていただきました。
アプリもWebもそれぞれ特徴と長短所ありますが、WebVRはやはり手軽さが魅力だと当方は感じています。
手軽であればこそより多くの人に見てもらえますし、制作のコストも安価ですみます。
実際のところ、多くの費用をかけて制作した壮大なコンテンツがユーザー様に必要とされるかは別問題です。
ちょっとしたものをすぐ体験出来るくらいが「ちょうど良い」ということも少なくありません。
御社が考えておられるコンテンツは、WebVRが適切でしょうか。それとも別の手段の方が良いのでしょうか。
そのようなことを考えるのも大切だと思います。
当方の「VRツアー制作サービス」は、WebVRで気軽に体験出来るコンテンツをご提供することが可能です。
もしお力になれそうであれば、ぜひ一度、お気軽にお問い合わせ下さいませ。